大学別 医学部前期試験分析③ 山口大学 【医系学舎広島】

掲載日:2020.01.23  
カテゴリ:コラム  
校舎:医系理工学舎

特徴

2019年度は倍率が2.5倍と非常に低かった。その影響が今年どのように表れるのか注目しなければならない。
各教科の難易度としては標準的な問題が多く出題される。ただし、その中に、設問形式を工夫している英語の問題や、単元横断的な知識を問う問題など、特徴となる問題が出題されている。
全国に先駆けて、AIシステム医学・医療研究教育センターを設立するなど、先端的な動きも見られる大学である。

医系学舎講師陣による各科目傾向分析

〇英語
難易度 ☆☆☆   (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 75%
読解問題2題、英作文問題1題の計3題で構成される。他学部と共通問題である。出題形式が独特で、長文問題も英語で解答させる問題が多い。いわゆる「受験英語」的な力ではなく、実用的な英語力を求める問題となっている。山口大学の出願を考えている人は、問題を解いたうえで決めてほしい。得意な人と苦手な人に二分されるはずだ。出願を決めたら、山口大の過去問演習を通して、出題形式に慣れていこう。


〇数学
難易度 ☆☆☆   (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 75%
出題数は大問4題で、試験時間は150分。全問記述式で問題の難易度は全体的に標準レベル。典型問題中心に問題演習をしておけばよいが、証明問題・図示問題が多く出題されているので、先生に添削してもらうなどして、解答作成の練習をして必要がある。特に微・積分法は頻出で、ベクトル、複素数平面もよく出題されているが、融合問題が多いので、どの分野も満遍なく演習しておくと良いだろう。


〇化学
難易度 ☆☆☆   (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 85%
大問5題からなる。大枠として2題が理論, 1題が無機, 1題が有機, 1題が高分子の出題となっている。理論は化学平衡が頻出である他, 無機と絡めた問題が出題されている。有機はここ2年は, 有機化合物の性質が出題されているが, 例年は構造決定が頻出であるので, しっかりと練習しておきたい。高分子は, 合成高分子よりも天然高分子の方がよく出題されており, 特に, アミノ酸・タンパク質は頻出である。難易度としては基本~標準的なレベルの問題が大半を占める。


〇物理
難易度 ☆☆☆   (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 80%
大問4題にそれぞれ、力学、電磁気、熱学、波動が出題される。難易度は標準的である。出題形式は設問に答えるもの、導き方を示して答えるもの、穴埋めのもの、数値計算など多様である。対策としては、①標準的な典型問題を繰り返し解き、典型解法を身に着けること、②長い文章で書かれた穴埋めの問題に取り組み、問われていることに的確に答えることができるようにすること、③教科書の知識を頭に入れておくこと、が必要である。


〇生物
難易度 ☆☆☆☆  (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 80%

出題形式は大問5題。「細胞」,「体内環境」,「生殖・発生」,「遺伝」,「進化・系統」からの出題が多い。他の大学に比べて,論述問題の多さが目に付く。字数制限のあるものとないものの両方があり,論述対策がカギとなるのは必至である。短めの文章構成から長めの文章に書き換えられるか,キーワードを叩き出すことが出来るか,字数制限のない場合にどのくらいコンパクトに説明ができるか,練習すべきことは多くある。論述の解答を他の人に添削してもらうべきであろう。また,高校内容では目にすることのない図やグラフも出題される。自身の知識から答えを導き出す応用力も磨いておこう。



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