大学別 医学部前期試験分析① 広島大学 【医系学舎広島】

掲載日:2020.01.21  
カテゴリ:コラム  
校舎:医系理工学舎

特徴

配点は,センター900:二次1800。「A配点」(理科重視:英数各300点 理2科目各600点)で募集人員の1/2を決定し,次に「B配点」(英数理2各300点)で残りの1/2の合格者を決定する。二次比率が高く理科が得意な生徒に有利な配点であるため,二次逆転狙いの受験生も多い。昨年のセンター最低点は,A配点で720点,B配点で702点。過去には医系学舎からも,710点からの大逆転を果たした猛者がいた。(もちろん,大逆転のためには相当な二次力が必要ですよ。)
大学ホームページに「問題」及び「解答例等」が掲載されている。https://www.hiroshima-u.ac.jp/nyushi/gakubu/kakomon/koukai/h31_iz

医系学舎講師陣による各科目傾向分析

〇英語
難易度 ☆☆☆☆  (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 70%

読解問題4題(要約・会話文・長文総合×2),英作文問題1題(図表・意見論述)の計5題で構成される。他学部と共通問題であるが,全体としての難易度はやや難しい。医学科を目指す場合,会話文・長文総合問題は,ほぼノーミスを目指したい。そのうえで要約と自由英作でどれだけ加点できるかが合否のカギを握る。要約は日本語で文章をまとめる力,自由英作文は意見を構成する力がそれぞれ要求されるため,添削を依頼して答案を作成する力を高めることが必須。時間的にも厳しい試験であるので,実際に120分で全問を解き,時間感覚を身に付けておくことも重要だ。


〇数学
難易度 ☆☆☆☆  (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 75%

出題数は大問5題で,試験時間は150分。全問記述式で問題の難易度は全体的に標準から応用レベルで,毎年1,2題ほど思考力を要する問題が出題されている。標準的な問題を正確に解き切る力が必要とされる出題となっており,計算力・基礎力をしっかり身に付け,典型問題中心に解答作成の練習をしておくと良いだろう。特に確率,数列,微・積分法(数Ⅲ)は頻出で,複素数平面もよく出題されている。


〇化学
難易度 ☆☆☆☆  (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 83%

大問4題からなり, 理論が2題, 有機が1題, 高分子が1題出題されている。理論は, 化学平衡や化学基礎で学習する中和や酸化還元が頻出である。また, 無機と絡めた問題も多い。有機では, 構造決定が毎年出題されるので練習が必要である。高分子は天然高分子と合成高分子が偏りなく全分野から出題されている。全体的に標準的な問題が多いが, 近年思考力を要する問題も増えてきており, 時間内に全問を解き切るのは難しい。基本をマスターしたら過去問などを用いて, スピードと正確さを高める訓練をしておく必要がある。


〇物理
難易度 ☆☆☆☆  (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 80%

出題形式は大問3題。力学と電磁気で1題ずつ、もう1題に熱学または波動が出題される。全体的に問題の難易度は高いが、典型問題の応用として考えられれば、正解することができる。力学と電磁気では導き方を記さなければならない問題がほとんどであり、記述量が多い。対策としては、典型問題の解法を徹底的に身に着けることと、普段から見せる答案を意識して、解答をノートに記していくことが必要である。


〇生物
難易度 ☆☆☆☆  (☆:センターレベル ☆☆☆:国公立標準レベル)
医学部医学科合格目標得点率 85%

出題形式は大問5題。「生態」,「進化・系統」,「遺伝」,「生殖・発生」の分野が頻出で,いずれかが必ず出題されている。昨年の入試問題は若干易化したが,とはいっても標準レベルを超えるレベルである。知識問題だけでなく,考察問題も出題され,論述問題も含まれる。これらを制するためには教科書に基づく理解が必要不可欠であるため,基本内容が覚えきれていない分野は読み返すべきである。また,用語だけ覚えるのではなく,問題文や図・グラフから読み取れた内容を活用する応用力も身につけておきたい。




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