ケアレスミスをケアせよ!
掲載日:2014.10.10
カテゴリ:コラム
校舎:医系理工学舎
先日,医系小論文の授業で,「どうすれば医療ミスを減らせるか」というテーマでディスカッションしました。
多くの生徒の答えは「1人1人の医療従事者が責任感を持つ」
うーん,「責任感」は確かに大切ですが,抽象的でまあ当たり前のことなので,読み手の興味を引く答えではないですね。65点。
そこで,ネタとして提示したのが<ヒヤリ・ハット事例>1件の重大な医療ミスの背後には29件の軽微なミスが,そしてそれらの背後には300件のミスには至らなかったもののヒヤリ・ハットした事例があるという法則です。
冒頭の問いに戻ると,「ミスには至らなかったもののヒヤリとした事例を収集・共有し分析したうえで対策をたてることが重要だ」なんて答えると,医師にとって大切な「分析」を重要視していることをさりげなくアピールできて良い答案になるでしょう。
もちろん,この話は次の問いの伏線となっています。「どうすれば,試験でケアレスミスを減らすことができるのか」?
「ケアレスミスしないように注意する」なんて抽象的な答えはやめてくださいね。模試などでケアレスミスにより失点した背後には,日常の学習での多くのケアレスミスがあるはず。それを分析し対策を考えて,二度と同じミスをしないようにしてください!!