目に見えない憎いあいつ

掲載日:2022.04.05  
カテゴリ:コラム  
校舎:ハンス

こんにちは!ハンス五日市校で理系を担当している青木です。


いよいよ4月を迎え、

温かさを感じる日も増えてきました。

校舎に来る際にも

少し前までは

彩が少ない景色でしたが、

最近では

桜の花の桃色や草木の緑色など

徐々に明るい色が見られるようになっています。


理科を担当することもある教師としては、

皆さんも道端で足を止めて

いろいろな生き物を観察してみると

楽しく過ごせるのではないかと思います。


イベントとしても、

学校の卒業式や入学式があり、

一抹の寂しさと

新しい環境への期待で

皆さんも胸を膨らませていることと思います。


私も

今年はどんな生徒と出会えるのか、

どんな風に指導していこうかと

悩ましくもあり、

楽しくもある時期です。


さて、

このような胸を躍らせる季節ではありますが、

私としては

毎年恒例の

「目に見えない憎いあいつ」

に悩まされる時期でもあります。

共感していただける方も

多くいるのではないかと思いますが、

そやつのせいで

体調を崩してしまうこともしばしば…。

そこまで深刻な状況にならないのも
(もちろん深刻な状況にならない方がよいのですが)

またモヤモヤするところです。

「目に見えない憎いあいつ」

の正体はわかりましたか。

 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 

そう「花粉」です。


スギやヒノキをはじめとした風媒花
(風で花粉を運んでもらう植物)

の花粉によっておこる花粉症に

毎年悩まされています。


花粉症は

現代の多くの人が悩まされる病気ですが、

花粉に対する

過剰なアレルギー反応によって

引き起こされる症状だといわれています。


つまり、

大量の花粉を

体が取り込んでしまうことで、

体が花粉を

ウイルスなどの体に害を及ぼすものと認識し、

外に出そうとする機能が

働きすぎてしまうことで起こってしまうわけです。


以前、

花粉症は現代になって現れた症状で、

40年前、50年前にはなかったと耳にしたとき、

「花粉症にかからないとは何てうらやましい!」

と理不尽に憤った思い出があります。


なぜ現代になって現れたのかというと、

第二次世界大戦後、

日本の産業が急速に発展する中で、

高価で売れるスギやヒノキなどの植物を

それまでに生育していた木々に代わって

多く植林をしたことで、

木々が成長したあと、

大量の花粉が飛び交うようになってしまったことが

大きな原因となっているようです。


当時の人々からすると、

30年、40年たった後に、

このような事態が発生するとは

思いもしなかったのではないのかと思います。


私たちも

自分がよかれと思って行ったことが、

後々になって

思わぬ悪い形で現れることがあるのかもしれません。


完全に予想をすることは

できないのかもしれないのですが、

こんな事例があったと

歴史から学ぶことで、

それに備えることは

できるのではないのかと思います。


社会の先生ではないので、

正しいかはともかくとして

私が思う歴史を学習する意義は

ここにあるのではないでしょうか。


毎年悩まされる花粉症は

相変わらず受け入れがたいものですが、

歴史に学び、

目先のことだけでなく

先を見据えて行動をする必要がある

ということを教えてくれます。


身の回りにあるあらゆることが

教材になっていると思わされる、

春の休日でした。



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