先延ばしを止めるために

掲載日:2019.12.06  
カテゴリ:コラム  
校舎:ハンス

こんにちは。ハンス矢野校の田尾です。


さて、

本日は僕が最近読んだ

『もしも1年後、この世にいないとしたら。』

という本についての

感想文を。


この本は、

国立がん研究センターで、


多くのがん患者の方と

ケアに当たってきた

精神科医である著者が、

がん患者とのカウンセリングを通じて

考えてきたことがつづられた

内容になっています。


現在、

医療の進歩により

80歳くらいまで生きるのが

当たり前になった社会。


確かに、

それはすばらしいことですが、

その当たり前の弊害として

日々を粗末にしてしまう、

ということが起きていると

著者は言います。


「今やりたいこと」
「今やるべきこと」

があったとしても

「そのうちやろう。」
「時間が出来たらやろう。」
「〇歳になったらやろう。」

等々の言い訳を並べて

延々と先延ばしにしてしまうと。

耳が痛いです。


こういった考えの根底には

「自分にはまだ時間がある。」

という思考があります。


「休みになったばかりだし、宿題は8月から頑張ろう!」

「いろいろ遊ぶ予定入ってるから、お盆あたりから手を付けよう!」

「本気出せば余裕だから、最後の一週間で片づける…」

という夏休みの宿題理論ですね。


この本では、

がんを宣告され

「自分には時間が残されていない。」

ということを

否応なく意識させられた

がん患者と著者の

カウンセリングの様子が書かれています。


特に印象的だったのが

一生懸命働いて

「5年先、10年先、

さらにその先にある未来の夢を実現すること」

を人生の目的としていた人が

がんを宣告され、

生きる意味が分からなくなってしまったという話。


著者は

「あなたは将来のために

『今』を生きてきたんですね。

別の言葉でいうと、

将来のために『今』を犠牲にしていた。

だから

『今』の生き方がわからない。」

と患者に伝えます。


確かに僕らは

常に視線が

「今」

ではなく

「未来」

の方に向きがちです。

「『未来』でいい思いをするために、『今』我慢しよう。」

「『未来』があるから『今』はまだいいや。」と。


そして

その「未来」が怪しくなったり、

なくなったりしてしまうと

「今」絶望してしまうのでしょうね。


人生の終わりが

いつ来るかわからない、

ということを意識して

「今」を一生懸命生きることが

自分の人生後悔なく生きるために

大切なことなのかもしれませんね。


皆さんも、

今の学生生活は中学校も高校も

それぞれ3年という

限りある期間です。

「その時の終わり」

を意識しながら

「今」を精一杯楽しんで

過ごしてくださいね。

それでは。



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