新中1の保護者の方へ:中高一貫編 その3

掲載日:2015.03.02  
カテゴリ:コラム  
校舎:中学舎

新中1の保護者の方への「連続ブログ3回目」、最終回です。

その3:どこまで勉強に関わるべきか…

特に、初めて中学校に進学するご家庭向けです。

「『勉強しなさい!』をいつまで言えばいいのでしょう?」というご相談、よくあります。

答え:『言い続けてください!』

思春期=反抗期でもあり、厳しい反応が返ってくることも予想されますが、とりあえず中2半ばを一つの目安にして、特に中1の秋くらいまではきちんと言葉にしたほうがよいです。当然、きちんと勉強している子どもに向かっていう言葉ではありませんよね。また、普段から言い続けるのもなかなか(笑)。定期テスト期間中=勉強しなければならない・するように学校が設定している期間に関してはきちんと声をかけましょう。

中学生の学習は「授業→定期テスト」の繰り返しです。授業中の小テストもちょくちょくありますし、「月例テスト」「単元テスト」を実施する学校もありますが、いずれの場合もテストの目的は共通。
1:テストに向けて、それまでの学習内容を復習させる
2:テストによって定着度を確認する

さて、大人の言い方をすれば「定期テストは『やってきたことから出題される』から、普通に高得点が取れるはず」なのですが、そこは色々! 小学生のときには見たこともない『すごい得点』を目にする機会もあるようです(笑)。

そこで保護者の方にお願いしたいこと。

・勉強過程へは積極的にアドバイスする
・結果に対して『怒らない』
この2つです。

私の個人的な思い込みかもしれませんが、男親=お父様のスタンスとしてよく耳にするのが、
「勉強は本人のこと。やるもやらないも本人に任せるべき、一度痛い目をみれば、自分からやるようになるだろう」
という言葉。

正論には違いないのですが、これを中学生、特に中学1年生に対して求めるのは少々危険が伴います。

まず、本人任せの部分。
過去2回のブログにも書きましたが、中学入試の勉強から開放された6年生→新中1生に「自主性のみの勉強」を求めると、大体甘い方に向かいます。

勉強しろと言われない・言われなかったから程々にしか準備しなかった→結果がよくなかった→怒られた→「やれって言わなかったじゃん!」

勝手な言い分ですが、彼らにとってはこれが正論(笑)。

そもそも、定期テストがどのような位置づけで、どういう勉強をすればよいのか手探りでスタートするのです。中学1年生のうちは、ある程度様子を見ながらですが、お手伝いをしてあげてもよいと思います。

そして「痛い目をみたら…」の後半部分。
少し失礼なのを承知で書くのですが
「お父さん・お母さんが中学1年生のとき、本当にそうでしたか?」

仮にそういう経験をお持ちの方も、実はもっと年齢が上だったのでは? 確かに高校生くらいになると、奮起して成績を伸ばす子どもたちも出てきます。でも12歳~13歳で痛い目をみてしまうと…挫けてしまいます! 勉強から逃げてしまうようになるかもしれません。

2つ目の「結果に対して怒らない」もほぼ同じ意味合いです。

・やるべきことをやらなかった→悪い結果になった
・やるべきことをやった(つもり)→悪い結果になった
この2つだけでも大きく異なります。かける言葉も変わってきます。

「結果が出ない勉強じゃダメだって言ってるんですよ、先生」
これも聞く機会の多い言葉です。

中学生という年代は『目的に対してどう取り組むか』を鍛錬する時期ではないでしょうか。勉強だけでなく学校生活全般を通じて、成功なり失敗なりを繰り返す中で成長していくものです。成功体験をたくさん積み重ねるのが理想的ではありますが、仮に失敗したとしても、それをきちんと自分の中に取り込むことができればそれでよいのです。

この考え方に賛同されるご家庭はたくさんあります…しかし、なぜか勉強だけを例外的に扱うご家庭が多いような気がします(^_^;)

大人になってから、仕事上で『結果が全て』はある意味当然の言い方かもしれませんが、彼らは何か責任を負わされて勉強しているわけではありません。
『結果が全て』…この言葉は気をつけて使うべき、少なくとも中学生の勉強に関して使うのは適切ではないと考えています。

まずは結果を出すための勉強方法を一緒に考えてあげてください。もう小学生ではないのですから、つきっきりで見てやる必要はありません。しかし放置してしまってもいけません。なかなか難しい匙(さじ)加減ですが、ここは保護者の方の頑張りどころ!
そして結果=得点がわかったところで、親子でそれに向きあいましょう。
良ければその努力を認めてあげましょう。
悪ければ次に向かっての前向きな言葉を引き出しましょう。

場合によっては第三者の言葉の方が響く場合もあります。
連絡をいただければ、いつでもお手伝いしますよ!


シリーズ連載の連続ブログ『新中1の保護者の方へ』、いかがだったでしょうか?実は当初計画していた内容とは大きくかけ離れました(笑)。ちょうど各中学の学年末試験の期間と重なり、ご相談の連絡をたくさんいただいていたこと・新中1の保護者の方からのご相談をこれまたたくさんいただいていたこともあっての変更となりました。

多少なりとも参考にしていただければ幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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